「ガソリンって、なんでこんなに高いの?」
「なんでガソリンってこんなに高いの?」
車を持っている人なら、給油のたびにそう思ったことがあるはず。
1回の給油で1万円超えることもザラで、家計にも直撃ですよね。
でもその価格、実は“税金”が大きく関係しているって知ってましたか?
この記事では、「ガソリン税って何?」「なんでそんなに取るの?」「消費税もかかってるの?」といった疑問に、制度の歴史や裏側も交えてわかりやすく解説していきます。
後半では“あの問題”──二重課税にも切り込みますので、ぜひ最後まで読んでください!
ガソリン税とは?実は「まとめて呼ばれている名前」
「ガソリン税」ってよく言うけど、実はそんな税金、正式名称では存在しません。
これは、いくつかの税金をひとまとめにした通称なんです。
なんとなく“1つの税金”みたいに思っていたら…実際はこんなに種類があるんです。
ガソリン1Lあたりにかかる主な税金(2024年現在)
- 揮発油税:48.6円
- 地方揮発油税:5.2円
- 消費税:ガソリン本体価格+上記税金に対して10%
たとえばガソリンの本体価格が100円だった場合──
- ガソリン税:53.8円(←ここまでは“燃料に対する税金”)
- 消費税:15.38円(←税金にも税金がかかってる)
- 合計:約169.18円/L
つまり、100円のガソリンを入れても、実質支払いは170円近くになるということ。
そしてそのうち約70円が“税金”として国に回収されているという仕組みなんです。
「これ、半分以上が税金じゃん…」って思った方。
はい、あなたの感覚、間違ってません。
しかもこの“税金に税金がかかってる”という構造、次のパートでさらに深堀りします。
「ガソリン税」ってよく言うけど、実はそんな税金、正式名称では存在しません。
これは、いくつかの税金をひとまとめにした通称なんです。
なんとなく“1つの税金”みたいに思っていたら…実際はこんなに種類があるんです。
ガソリン1Lあたりにかかる主な税金(2024年現在)
- 揮発油税:48.6円
- 地方揮発油税:5.2円
- 消費税:ガソリン本体価格+上記税金に対して10%
たとえばガソリンの本体価格が100円だった場合──
- ガソリン税:53.8円
- 消費税:15.38円(100+53.8の10%)
- 合計:約169.18円/L
つまり、100円のガソリンを入れても、実質支払いは170円近くになるということ。
そしてそのうち約70円が“税金”として国に回収されているという仕組みなんです。
「これ、半分以上が税金じゃん…」って思った方。
はい、あなたの感覚、間違ってません。
しかもこの“税金に税金がかかってる”という構造、次のパートでさらに深堀りします。
なぜガソリンにこんなに税金がかかっているのか?
ガソリンに税金がかかる理由には、歴史的な背景と制度的な目的があります。
そもそもガソリン税は、1952年に導入された制度です。
戦後復興期、荒れた道路や壊れた橋を整備するためには、莫大なインフラ費用が必要でした。
そこで国が考えたのが、「車を使う人から税金を取る」=受益者負担の考え方です。
この仕組みが作られた背景には:
- 高度経済成長で車の保有率が急上昇
- 道路・トンネル・橋の整備が追いつかない状況
- 都市部と地方の道路インフラ格差の是正
など、社会全体の“交通網の底上げ”という目的がありました。
つまり、ガソリン税は「走る人が、走るために払う」合理的な課税方式としてスタートしたわけです。
そして、こうした目的があったからこそ、課税額も高く設定され、今もその水準が維持され続けているというわけです。
「暫定税率」はなぜ今も続いているのか?
ガソリン税の話題で必ず出てくるのが、この「暫定税率」。
名前のとおり、本来は“期間限定”のはずの増税措置です。
導入されたのは1974年、第一次オイルショックの影響を受けてのことでした。
当時の目的は「原油高に備える財源確保」。
一時的な苦肉の策として始まったもので、いわば“ガソリン税の上乗せ”です。
ところが──
この暫定税率、気づけば50年近く続いてるってご存じでしたか?
毎年のように延長が繰り返され、
いまや「恒久化された“暫定”」という、ちょっとしたブラックジョークのような存在になっています。
なぜ廃止されないのか?
- 廃止すると国と地方で数千億円単位の税収減になる
- 財政赤字の穴埋めに使われている
- 政治的にも“触れると火傷する領域”になっている
実際、過去に一度「暫定税率廃止」が国会で議論されたこともありました。
しかし結局、景気対策や財政悪化を理由に、見送られたまま現在に至ります。
「暫定」と名がついているのに、終わる気配がない──
これもまた、ガソリン税の中で特にモヤモヤを感じるポイントのひとつですよね。
二重課税?税金にさらに税金がかかっている構造
ガソリン税の中でも、特に「それおかしくない?」と感じやすいのが、
この“二重課税”の仕組みです。
結論から言えば──
ガソリン税にも、さらに消費税がかかっているのが今の制度です。
具体的にはこういう構造
- ガソリンの本体価格に
- 「揮発油税」と「地方揮発油税」が加算されて
- その合計額に対して消費税(10%)がかかる
つまり、税金に対して、さらに税金がかかっているというわけです。
例:ガソリン本体100円だった場合
- ガソリン税:53.8円(48.6円+5.2円)
- 本体+税金=153.8円
- 消費税(10%)=15.38円
- 最終価格:約169.18円/L
👉 見ての通り、“税金込みの価格”に消費税がかかってるんです。
つまり、税金を払った後に、さらにその税金に対しても課税されているという状態。
もちろん制度上は「合法」です。
でも、“納得できるか”は別の話ですよね。
「なんで税金に税金が乗ってくるん?」と、疑問を感じるのも無理はありません。
現在は「一般財源化」されて使い道も不明瞭に
もともと、ガソリン税は「道路整備のための税金」として使い道が決まっていました。
これを「特定財源」といいます。
ところが2009年の税制改正で、この特定財源は廃止され、
現在では「一般財源」として扱われています。
一般財源になると何が起きる?
- 医療や福祉、教育、防衛などあらゆる分野に使用可能
- 予算配分の自由度は高まるが、使い道が見えにくくなる
- 本来の「道路整備のための税金」という建前が崩れる
つまり、「車を使う人が道路のために払っていた税金」が、
今ではどこに使われているか分からないお金になっているんです。
もちろん、医療や福祉に使われるのも大切なこと。
でもそれなら、「ガソリン税」という名前のままでいいの?というモヤモヤも残りますよね。
透明性がなくなることで、「本当に必要な税金なのか?」という問いに答えにくくなってしまっているのが、
今の制度の大きな課題なんです。
EV普及とガソリン税の未来
ここまで紹介してきたガソリン税ですが、実は制度そのものが揺らぎつつあります。
その大きな理由が、近年急速に普及してきた電気自動車(EV)の存在です。
EVはガソリンを使いません。
つまり、EVが増えるということは、ガソリン税の収入が減っていくということ。
EVの普及がもたらす問題
- ガソリンを買わない → 税金が発生しない
- でも道路は使う → インフラは劣化する
- 課税の不公平感が生まれる
これに対して、海外ではすでにさまざまな対策が検討されています。
たとえば──
- 欧州:走行距離に応じた「走行課税」
- 米国:充電量に応じた課金制度を模索中
- 一部では“EV税”という名称で独自課税を導入
日本でも同じ課題に直面するのは時間の問題です。
今後、「使った人が払う」形にどう再設計するか?が大きなが大きなテーマになっていくはずです。
制度の維持か、抜本的な改革か──
ガソリン税は今、次のフェーズを迎えようとしています。
筆者の体験談:12,000円のガソリン代に驚愕
ここで少し、僕自身の実体験をお話しさせてください。
ある年の夏。家族で遠出しようとハイエースにガソリンを満タン給油したときのこと。
涼しい顔でレシートを見たら、表示されていた金額が──
12,378円。
思わず「うそやろ!?」って声が出ました。
給油したレギュラーガソリンの価格は、なんと1Lあたり170円オーバー。
そのうちの70円近くが税金だと思うと、「これってもう税金の塊やん…」と本気で呆然としました。
それ以来、長距離移動の前は必ずガソリン代のシミュレーションをするように。
ルート、距離、燃費、予想価格までしっかり事前に確認してます(笑)
最近では、アプリで価格の安いスタンドを探したり、ポイントカードを駆使したり、
とにかく「節約しないとやってられない…」ってのが正直なところです。
この体験が、僕にとって“ガソリン税の重さ”をリアルに実感するキッカケになりました。
まとめ:ガソリン税を知って“納得感ある生活防衛”を
ガソリン税は、もともと「道路整備のための財源」として導入されました。
しかし、現在では以下のような問題を抱えています。
- “暫定”のまま長年続く暫定税率
- 税金にさらに税金がかかる二重課税
- 使い道が不明瞭な一般財源化
- EV普及による課税構造のゆらぎ
一見すると複雑な制度に思えるかもしれませんが、
「知っておくこと」だけでも、節約や判断のヒントになることが多いです。
「どうせ払う税金なら、せめて納得して払いたい」
「意味も分からずモヤモヤしたままはイヤだ」
そんな想いが少しでもあるなら、
今回の記事で得た知識が、あなたの生活防衛の“武器”になるはずです。
ガソリン価格に不満を感じたとき、
この記事のことをふと思い出してもらえたら、書いた僕としては本当に嬉しいです。
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